◎円形の旗
円形は一般に太陽の象徴とみられるため、太陽信仰がとくに栄えたオリエントやインド、南米インカの地域では円の模様も盛んに用いられました。
東洋でも古代から太陽信仰が存在し、インドの太陽神ビシュヌや日本の天照大神に始まる日輪崇拝はよく知られています。しかし円形は太陽の象徴だけではなく、月の象徴だったり、デザイン的におさまりがいいという簡単な理由もあるようです。
もともと円には、シンボルの意味として、永遠・無限・宇宙・完全無欠・神秘・本質といったものを含んでいます。始まりも終わりもなく不思議な図形は、古代インド思想の輪廻や曼荼羅の概念を生んでいます。中国の疫学の陰陽思想より円形を宇宙の理想的な形と捉えるものもありました。東洋では早くから円が受け入れられやすい環境が整っていました。
円形を最初に採り入れたのは、1854年に国を代表する旗として定めたものが、日の丸でした。その後、第二次大戦後の独立ラッシュにより、円形を採用する国が相次ぎました。韓国、北朝鮮、インド、バングラデッシュ、ラオス、キルギス、カザフスタンなどのアジアの国々でした。